ごあいさつ

ようこそ。
Aperçu（アペルシュ）へお越しいただき、
ありがとうございます。
この場所で、
私たちの歩みや想いを感じていただけたら幸いです。
Aperçuは、2022年5月1日、
北海道余市郡仁木町の NIKI Hills Winery にて誕生いたしました。

都会という人間が主役の街と、
自然が主役のこの町。

その対比の中で、
「まだ見れていないものがたくさんある事」
を改めて認識しました。

――まずはよく見て、よく観察しよう。
そこから見えてくる本質を見つめたい。

そういう感性を持って
物事を考えるという理念を込めて、レストランを
Aperçu「アペルシュ/洞察・慧眼の意味」
と名付けました。

人の記憶は常に塗り替えられ、
忘れることで明日を生きるとも言われます。
けれど、心を震わせるような体験や情景は、
確かに記憶に残る。
私たちは、様々な素晴らしい素材と丁寧に向き合い、
その「記憶の一端」に残るような
レストランを目指しています。

北海道でのオープンから、まもなく四年。
様々な出会いと学びの中で、
料理に夢中でいられる幸せを
噛みしめるたびに、感謝の心でいっぱいになります。

ガストロノミーの世界に憧れ、料理をしていますが、
つくづく感じるのが、
そこには素材があり、流通があり、
全力で向き合う料理人と、
それを届けるサーヴィスがいて、
料理を支える環境があり、
そしてお客様がいらっしゃる。
それは決して一人では出来ません。
それぞれの点が線で結ばれたとき、
はじめて一つの空間として
完成するのだと感じています。
Aperçuは、関わってくださるすべての方々との
リレーションシップの上に成り立っています。

また、食を楽しむ時間や空間は、
「平和」という前提の上にあります。
その根本を決して忘れぬよう、
私たちはボランティア活動をはじめ、
イベントなどを通して自分たちの
理念と料理をお伝えできるようにしています。

そして2026年2月1日、
私の地元・奈良県にもAperçuを展開いたします。
北海道と奈良。2026年以降、
二つの異なる景色の中で、
共通の理念と様々な感性が呼応しながら、
新しい“美味しさの記憶と余韻”を綴っていきます。

Aperçu
運営 株式会社Nethods
代表取締役　シェフ 永井 尚樹

シェフの言葉

2022年「記憶の一端に残るレストラン」というテーマのもと、
自らが綴った詩から、料理のインスピレーションを得てきました。
そして2025年より、それを昇華させ、「邂逅(かいこう)」をコンセプトに料理を創っています。いずれも、既成の概念にとらわれることなく、もっと自由に料理と向き合うための方法の一つです。
レストランの特性的に、取り組む時間が長くなってくるのも現実で、時には夢の中や休日にまで境目なく料理の事を思い浮かべます。その中で、何気ない日常や感情の変化、山・海・川・街・畑などでの出会いを、探究しながら一皿に成っていく、その過程すべてを楽しみたいという発想からこの「探究する邂逅(かいこう)」というコンセプトが生まれました。

素材の仕入れとその管理

仕入れた食材がその日に最適な状態であるかどうかは保証されていません。
またどのような状態で供出したいかにも関わっていて、非常に繊細で複雑です。
管理とはマリネや追熟・熟成も含めたことで、状態を見ています。
素材がすべて生命であるという根本的な事と無駄をつくらない事も、理解して実践しています。

仕込みと味付け

レストランにとって仕込みとは順番は付けられませんが、とても重要な仕事の一つです。
塩一粒で大きく表情を変えてしまうぐらいデリケートな料理の性質上、
コース全体で心地よい風味や味を表現する為に
仕込みの段階から細かく気を配っています。

供出のタイミング

全ての料理達がコース中の自分の出番に向けて刻々と準備しています。
ゲストへ運ばれる瞬間に最大に美味しくなれるよう調整します。
数十分、場合によっては数時間かけて火入れする食材もあり、予約制にする理由の一つです。
最も根源的ですが、これらは、大切にしていることです。